逆上がり(路上ライブで出会ってくださった晴子さんに贈る歌)
これは本当にいい曲で、今まで聞いた「歌・こよみ365」50曲あまりの中での傑作だと思います。
以前書いた別のブログ記事「宮崎奈穂子「逆上がり」」から転載します。
オチを言ってしまってますが、まあ別にいいでしょう。
宮崎奈穂子さんの新譜「歌・こよみ365~Women~」の収録曲の歌詞が、ご本人のブログで少しずつ公開されています。
「歌・こよみ365~Women~」は、主に仕事がテーマです。
6/26(水)に公開されたのは「逆上がり」。
この曲は(この曲も)、よく聞き込むと本当に素敵な歌詞で、4分ちょっとの間に3つのテーマが入ってます。
表面的な内容は、小学生時代に逆上がりの練習をしている話ですが、逆上がりを人生の目標に置き換えて語っています。
全歌詞は、宮崎奈穂子さんのブログ記事『【歌・こよみ365第3弾アルバム「Women」リリース御礼!!】歌詞公開*「逆上がり」』を読んでいただくとして、ここでは大事な箇所を抜き出して紹介します。きっと試験に出ます。
その1: あきらめないこと
最初からできる 人なんていない
夢を叶える方法は たったひとつ
「叶えるまで諦めないこと」
もちろん、「あきらめないこと」が一番難しいのですが、「やりたいと思わないことはできない」のは確かです。
本当の逆上がりにはコツがあって、練習量を減らすことはできるでしょうし、自然にできる人もいるでしょうが、全く練習なしにできる人はおそらくいません。
宮崎奈穂子さんも、幼い頃からピアノを習い、マンドリン部でギターを弾き、ボーカルスクールに通っていたそうです(なぜマンドリン部でギターなのかは、著書「路上シンガー宮崎奈穂子」をどうぞ)
その2: 人の力を借りること
どうしても逆上がりができずあきらめようと思ったときに、先生が手伝ってくれます。
華奢な腕なのに背中を えいって押してくれた
その瞬間 知らなかった世界が見えた
表面的には逆上がりをするために添えた手のことですが、この後に続く歌詞を読めば「自分の夢(やりたいこと)を助けてくれた」という意味が分かります。
あの日先生が教えてくれたこと 大人になってやっと分かった
ひとりじゃできないことも ふたりならできること
自分がやりたいことを実現するのに、人の力を借りるのは恥ずかしいことでも何でもありません。助けてくれる人がどれだけいるかが本人の力量です。
宮崎奈穂子さんも、ひとりで「武道館単独公演」を実現したわけじゃありません。バンドメンバーや事務所の人はもちろん、一緒に行く人の当てもないのにチケットを2枚買った人、ことあるごとに宣伝してたら「うるさい」と怒られた人、こういう人の力があったから実現したのだと思います。まあ、あんまり大きな力でもなかったかも知れませんけど。
その3: 恩送り
一番感動したのが最後のフレーズです。
ランドセルが揺れる 職員室から眺めた空
私あの日の先生みたいに なれてるかな
「恩送り」という言葉があります。
受けた恩をその人に返すのが「恩返し」、別の人に送るのが「恩送り」。
恩返しは大事なことですが、当事者同士で完結してしまいます。
恩送りは、送られた人がさらに別の人に送ることで、どんどん広がっていきます。
恩送りと恩返しは、宮崎奈穂子さんの著書「路上から武道館へ」の最終章のテーマにもなっています。
宮崎奈穂子さんのブログ記事『「歌・こよみ365」という挑戦を始めます」』によると「歌・こよみ365」というのは、
(武道館の成功を)恩返しの気持ちを込めて、
皆様のドラマを、代わりに歌わせて頂き、
広めさせて頂きたいと思います。
ということだそうです。
実際には、武道館後に知り合った人も対象ですので、恩返しというよりも恩送りに近いのですが、いずれにしても「他人の歌を作る」というプロジェクトです。
でも、そこはやはりシンガーソングライターですので、どうしても自分が出てしまいます。楽曲を依頼する方も、それを期待していることでしょう。
「逆上がり」も、こうして見ると見事にご本人の思いが込められています。
ぜひ、多くの人に聞いて欲しい曲です。
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