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2014年11月2日日曜日

日本一の米どころを目指す北海道米の歌 Rice Land Hokkaido(208/365)

『歌・こよみ365完全版』17枚目は仕事のことが多く歌われます。この曲は17枚目の最後にふさわしく、NHK『プロジェクトX』ばりのお話です(『プロジェクトX』ではありませんが「北海道の米」などいくつかの番組がNHKで放送されているようです)。

この記事は「ななつの星に願いを込めて」の後半に、加筆・修正をしました。転載の転載になりますがご容赦ください。


北海道の農協から依頼された、北海道米の歌です。依頼主「米米北海道のブログ」は、勤務先を説得して楽曲を発注されたそうです。

以前に別のところで書いた記事「北海道で米を作ることと、路上から武道館へ行くこと」の後半と「デジタルカメラの技術と農産物の品質管理」を転載します。


北海道米販売拡大委員会では、北海道米のイメージソングを作ってもらい、PRにつとめることになったようです。歌うのは、作詞・作曲も担当した宮崎奈穂子さん。シングルCDとして発売されていますが、ほとんどは北海道内で配布されたそうです。

シングルには3曲入ってます。3曲目は「夢を歌えば」で、これは「歌・こよみ365曲」のテーマ曲ですから実質2曲です。1曲目が以前紹介した「ななつの星に願いを込めて」、2曲目が今回紹介する「日本一の米所を目指す北海道米の歌 Rice Land Hokkaido」です。

どちらの曲も、北海道米に対するネガティブな言葉で始まるのですが、2曲目の方が衝撃的にネガティブでした。

 

●日本一の米所を目指す北海道米の歌 Rice Land Hokkaido

まず、出だしからすごい。1曲目の冒頭「北海道米なんて」程度じゃ済みません。

「やっかいどう米」と言われた時代があった
「鳥またぎ米」とばかにされたりもしたけれど

「ほっかいどう」じゃなく「やっかいどう」ですよ。鳥も食わずにまたいでいく「鳥またぎ」ですよ。こんな言葉、生産者に対して言えますか。でも言われたのでしょうね。

実は、北海道JAの方に聞くと、当初は1曲目も「やっかいどう米」だったんですが、あまりにひどい言葉なのでやめたそうです。

北海道の多くの米ブランドとともに、専門用語も登場します。たとえば「タンパク仕分け」。米は、タンパク質含有量が少ない方が米の食味が良いそうです。低タンパクな米を選別するのが「タンパク仕分け」のようです。

仕分けされた米はブランドからはずされ加工米となるそうです。自分の作った米が二級品になってしまうのはつらいことでしょう。

歌には「7.4はきっと今年も厳しいけど」という数字も登場しますが、これはタンパク仕分けのしきい値のようです。1年かけて育てた米が、7.4という数字で選別されるわけです。

それにしても、よくこんな生々しい歌ができたなあ、と思います。

楽曲としては1曲目の方がスマートですが、生産者には2曲目の方が心に響くかもしれません。ちょうど宮崎奈穂子さんの「夢に歌えば」と「路上から武道館へ」のような関係でしょうか。

2つの曲は同じシーンを歌っていますが、ずいぶんと印象が変わります。

▲「路上から武道館へ」

▲「夢に歌えば」

それにしても。現在でも、北海道で米作りをすることは大変なことではないかと思います。まして、先人の苦労は並大抵のことではなかったと思いますが、農協のWebサイトにはそうした苦労話が一切登場しないのがかっこいいですね。

これから北海道米を食べようと思いました。


デジタルカメラの技術と農産物の品質管理

デジカメの普及で、写真のうまい人が増えました。フィルム時代は撮影→現像→評価のサイクルが長く、評価してもらった頃は撮影時の感覚を忘れてました。今は撮影と同時に自分で確認できますし、各種SNSで瞬時に評価をもらえます。

それに比べて農産物は、多くの場合、年に1回しか評価されず、結果を活かすのは翌年です。それでも品種改良を継続的に続ける努力は尊敬に値します。『日本一の米どころを目指す北海道米の歌 Rice Land Hokkaido』にも「1年1作だから」という歌詞があります。

私の父の実家は滋賀県の米農家で、親戚にも多くの農家がいます。作付けしているのは主に「日本晴」です。

一般に流通している米では分からないと思いますが、米は生産者が違うと違う味になります(米に限らず農産物はだいたいそうです)。父の実家と、叔父の家では味が違います。隣の田んぼでも違うので、土壌の影響は最小限のはずです。やはり作り手の工夫が味に影響するようです。。

農協は、複数の生産者の米を混ぜることで一定の品質を確保しているのだと想像しますが、それでも極端に外れた品質の米があると困るでしょう。歌詞にも、均一性を保つ努力が描かれます。

北海道米」というブランドを確立するために、米の品質を安定させたい。そういう思いが、宮崎奈穂子さんの歌「日本一の米所を目指す北海道米の歌 Rice Land Hokkaido」から伝わってきます。

農家の方は皆さんこだわりがあり、結構大変だったんじゃないかと思います。7分59秒『歌・こよみ365』最長の曲に、いろいろ考えることがありました。

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▲7分59秒と『歌・こよみ365』最長の曲なので、歌詞がはみ出してます。

2014年11月1日土曜日

この仕事が好き(207/365)

おそらく「ハッピーマイレージ(HappyMileage)」が開催する「私は自分の仕事が大好き大賞」の歌だと思います。

2014年11月3日には「第2回私は自分の仕事が大好き大賞」が開催されるようなので、そこで披露されるかもしれません。


▲私は自分の仕事が大好き大賞をなぜやるのか?
この曲は「だから命にありがとう」(宮崎奈穂子)
なかなかいい曲ですが、路上ライブでは披露されません。ここで聞けるとは思いませんでした。

ハッピーマイレージの主宰は鴨頭嘉人さんで、以前から宮崎奈穂子さんとは関わりがあるようです。詳細は、鴨頭さんのブログ記事「路上から武道館へ!宮崎奈穂子さん」に詳しいので、ぜひご覧ください。ただし、ブログは宮崎奈穂子さんが事務所を移籍する前で、旧事務所の「代表」も最後の社長ではなく、創業社長のことだと思われます。

現在でも、宮崎奈穂子さんは鴨頭さんの講演のゲストとしてよく呼ばれていますし、インターネット番組にも出演しています。


▲第1回ハッピーマイレージTV「私は自分の仕事が大好き」(これは2013年)

ハッピーマイレージは「感謝の気持ちを形にする」運動です。運動に賛同する人は、まずハッピーマイレージカードを購入します(100枚で1,000円なので、それほど高額ではありません)。あとは、感謝の気持ちを込めて、このカードを渡します。詳しくは「ハッピーマイレージとは」を参照してください。

名刺大のハッピーマイレージカードは、原価数円はするはずなので大きな利益は出ないでしょう。営業利益は主に講演受講料から出ているように思います。

ハッピーマイレージの曲「ハッピーマイレージ」は、2012年にできており現在でもよく歌われます。一般に、企業や団体に向けて作った歌は面白みに欠けることが多いのですが、これはなかなかいい曲に仕上がっています。


▲ハッピーマイレージ

2014年10月31日金曜日

それでも 今日も戦いにいく(206/365)

ちょっとした一言でモチベーションが落ちてしまい、仕事する気をなくすことってありますね。それでも翌朝はきちんと出社して、仕事をします。

仕事しているうちに、また気分も変わるものです。

分かってるんだよ 働き始めた時のあの気持ち
どっかで落としちゃったみたいだなあ

とありますが、そこに気付けばもう大丈夫です。

庄司薫の小説『赤頭巾ちゃん気を付けて』では、主人公の庄司薫君は「世界中の人が幸せになるにはどうしたらいいか」を考えているうちに、「僕がこんなに考えているのに、誰も分かってくれない」と世の中に対して憎悪の念を抱きます(実際はそんなストレートな表現じゃないのですが、説明を端折ります)。そこへ、偶然出会った女の子と話すうちに初心に返り、「女の子を泣かせない男になろう」と決心します。

アニメ『魔法少女まどかマギカ』では、どんな願い事でも1つ叶える代わりに魔法少女になる契約をします。何人かの魔法少女が登場しますが、どの子も身近な人の幸福を願って契約します。それなのに、幸福を願った人が自分から離れていったり、誤解されたりして、絶望することになります。

たいていの人は、他人の幸せを願って仕事を始めますが、思うように進めないこともありますし、邪魔されることもあります。その結果、自分を責めたり、相手を非難したりするかもしれません。でも、それはもともとの志を否定することになるでしょう。

落ち込んだら、本当は何がしたかったのかを考え直し、直せるところは直し、交渉するところは交渉するべきなんでしょう。

もっとも、それができれば苦労はないわけですが。

ちなみに、庄司薫の小説については新潮文庫のPR文「薫くんが、新潮文庫にやって来た。」が面白いと思いました。


赤頭巾ちゃん気をつけて (新潮文庫)

2014年10月30日木曜日

未来へ(205/365)

待っていても何も変わらないから、自分で未来へ踏み出すしかないという歌。

コンピュータは高価なので、1台を多数で使うことが常識の時代「個人用のコンピュータ」という概念を掲げた人がいます。

ゼロックスの研究所にいたアラン・ケイは、子供の可能性を伸ばすためにコンピュータが使えるのではないかと考え、「ダイナブック」というコンセプトを提唱します。大ざっぱに言ってしまうと、このコンセプトの一部がMacintoshやWindowsにつながります(MacintoshとWindowsは共通の親を持つきょうだいです)。

そのアラン・ケイがこんなことを言っています。

未来を予測する最善の方法は、それを発明することだ

未来は誰にも分からない。実現を待っていたら、それはもう未来ではなく現在です。未来は現在の続きにあります。ありたい未来があるなら(またはあって欲しくない未来があるなら)、ありたい未来が来るように現在の努力が必要だということでしょうか。

IT業界では大変有名な言葉なので、ぜひ覚えておいてください。

2014年10月29日水曜日

ななつの星に願いを込めて(204/365)

ななつの星に願いを込めて」の前半に、加筆・修正をしました。転載の転載になりますがご容赦ください。


北海道の農協から依頼された、北海道米の歌です。依頼主「米米北海道のブログ」は、勤務先を説得して楽曲を発注されたそうです。

以前に別のところで書いた記事「北海道で米を作ることと、路上から武道館へ行くこと」の前半と「デジタルカメラの技術と農産物の品質管理」を転載します。


北海道で米を作ることと、路上から武道館へ行くこと

どの国の言語でも、文化的に重要なものや身近なものには、少しの違いを区別するための言葉がいくつもできると言われています。

たとえば、英語では雄牛と雌牛、去勢牛を区別しますし、カナダエスキモーには雪を意味する単語がいくつもあるそうです。

そう考えると、日本人に取って「米」は特別なものであることがよく分かります。

植物としての名前は「稲」、収穫したら「米」、調理したら「飯」と、全部違う言葉だからです。

しかも「米を炊いたもの」と「食事一般」が同じ「飯(めし)」あるいは「ご飯」と呼ばれます。「めし」は「召す」に由来し「食べること」だそうです。米だけが食事ではないでしょうに、驚くべき重要性です。

そういうわけで「調理した米」を指すときは「米の飯」という、「頭が頭痛で痛い」的なまどろっこしい言い方をしなければいけません。

北海道では明治初期まで米がとれませんでした。旧北海道は「松前藩」と呼ばれ、米の生産量である「石高」が設定されていましたが、便宜的なものであって、米ではなかったという話です。

明治以降、品種改良が進み、北海道は質・量ともに全国有数の米産地となりましたが、まだまだ知られていません。私も最近まで知りませんでした。私が子供の頃は「米はとれるが、味は良くない」と解説されていたように思います。

 

●ななつの星に願いを込めて~北海道米応援の歌~

そこで、北海道米販売拡大委員会では、北海道米のイメージソングを作ってもらい、PRにつとめることになったようです。歌うのは、作詞・作曲も担当した宮崎奈穂子さん。

できたのは2曲あるのですが、主テーマ「ななつの星に願いを込めて~北海道米応援の歌~」がwebサイトで聞けます(いきなり曲が流れるので注意してください)。

北海道米「ななつぼし」「ゆめぴりか」にかけた歌詞が並びます。

北海道で米作りをしている人の決意と努力がふんわり歌われていて、ななかないい曲なんですが、ちょっと気になったのが「北海道米なんて、と言われた日もあった」という歌い出し。

ふつう、企業や団体をテーマにした曲ではこういうネガティブな言葉は使いませんが、いきなりネガティブです。

確かに、私の年代では北海道米というのは美味しいイメージがありません(今は魚沼産コシヒカリに匹敵するくらい美味しくなっているそうです)。

そもそも、北海道で米を作らなくてもいいだろうという意見もあったと思います。北海道と言えば、酪農やジャガイモ、それからトウモロコシのイメージですよね。

でも、最初に紹介したとおり、日本人にとって米は特別な作物です。どうしても米を作り、自給し、出荷したいと思ったのでしょう。

もともと米作りに適しているとは言えない気候の土地で、おそらくは多くの人に「米は無理だ」「わざわざ米を作らなくてもいいではないか」と言われたのではないかと想像します。他府県はもちろん、きっと地元の方からも言われたのではないでしょうか。

歌を担当した宮崎奈穂子さんは、昨年11月2日に武道館単独コンサートを実現しました。路上ライブから、せいぜい数百人の箱を経験しただけで、いきなり公称席数1万5,000の武道館です。彼女の著書や講演によると「集客なんてできっこない」「武道館でやる意味があるのか」「やるとしても段階を踏むべきだろう」と言う人もたくさんいたそうです。

それでも、子供の頃からの夢だった武道館というのは、彼女にとって特別な意味を持っているのでしょう。最終的に6,000人を集めてコンサートを成功させます。

北海道米の曲を聴きながら、そんなことを思いました。

宮崎奈穂子さんは、「武道館の感謝の気持ちを形にするため、1年で365曲、あなたの歌を作ります」というプロジェクト「歌・こよみ365」に取り組み、1年弱で完成させました。このブログ『Annoutated 「歌・こよみ365」』は、それらの曲すべてにコメントを付けるのが目的です。

「歌・こよみ」には個人の曲も企業の曲もありますが、だいたいにおいて個人の曲の方が盛り上がります。企業だとどうしてもドラマ性が薄まるので、それは仕方ないと思います。そのかわり、安心して聞ける曲になるので別に悪いことでもありません。逆に、個人の曲だと緊張が高まりすぎて疲れることもあります。

北海道米の歌は、企業(団体)対象にしてはドラマ性の高い曲になったのは、冒頭のネガティブな言葉があるからでしょう。

北海道米の歌は、シングルCDとして発売されています。ほとんどは北海道内で配布されるそうですが、先日の「Birthday Eve闇市」で売っていたので購入しました。

シングルには3曲入ってます。3曲目は「夢を歌えば」で、これは「歌・こよみ365曲」のテーマ曲ですから実質2曲です。1曲目が今回紹介している「ななつの星に願いを込めて」、2曲目が「日本一の米所を目指す北海道米の歌 Rice Land Hokkaido」です。この2曲目がさらに衝撃的でした。これについてはまた後日書きたいと思います。

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▲PR用に、こんな携帯ストラップも作っているそうです
「ふかがわまい」とあります。深川市は北海道の北空知に位置します。
北空知の風の中(196/365)」もあわせてお読みください。

2014年10月28日火曜日

後回し病(203/365)

しなければならないことを後回しにすることは、誰でもよくあると思います。タグは「仕事」としましたが、子供の頃からの話が登場します。

この歌の偉いのは、後回しするのを1日だけやめてみたら、楽しい日になったというところです。普通はそんなことできません。

たいていの人は「特にやりたいわけではないけど、大事なことに取りかかる前に、気になることを片付けよう」ということになります。実際は「本当は気にならないこと」なんですけどね。

その結果、どうなるかというと、徹夜するってことになり、睡魔と戦う『人には 戦わなくちゃいけない時がある(174/365) 』に続きます。

「後回し病」の解決策は「これが終わったら楽しいことをしよう」と、やりたいことを後回しにすることだそうです(直感的に分かりますね)。でも、そんなことができれば苦労はありません。

かつて、宮崎奈穂子さんと同じ事務所にいた田中亜弥さんに『言い訳達人~明日やろうは馬鹿野郎』という素晴らしい歌があります。タイトルがいいですね。


▲振り付き路上ライブ(田中亜弥)

田中亜弥
▲田中亜弥さん(この頃はFighting AYAと名乗ってました)

2014年10月27日月曜日

伝えておきたいこと(202/365)

40年勤めてきた人が、先輩に教えてもらったことを振り返り、次の世代に伝えたいことを語ります。会社勤めのようですから、おそらく定年なのでしょう。これも恩送りのひとつです。

自分に嘘を 決してつかないで生きてください
仕事に厳しく 人に優しくあってください

教科書通りじゃ 人の心は動かない
失敗を恐れずに めいっぱい暴れてください

ひっくり返りそうなくらい 背伸びをしたら疲れるだろう
着飾らないで あるがままの自分で戦ってください

これが伝えたいメッセージですが、言葉にするとどうということはないですね。大事なことは、どういう仕事をしてきたか(見せてきたか)でしょう。

必ずしも尊敬される人にならなくてもいいと思いますが、矛盾した行動はとらないようにしたいと思います。

「メラビアンの法則」という有名な、でも多くの人が間違って解釈している説があります。ベストセラーになった新書『人は見た目が9割』でも、おそらくは意図的に誤った解釈が採用されています。

正しい「メラビアンの法則」はこうです。

感情や態度について矛盾したメッセージが発せられたとき、受け手の影響は以下の比率である。

  • 言語情報(話の内容など)…7%
  • 聴覚情報(口調や言葉の早さなど)…38%
  • 視覚情報(見た目など)…55%

つまり、「あなたが好きです」と言っているのに(言語)、ぞんざいな言葉遣いで(聴覚)、よそ見していると(視覚)、その言葉は信用できない。あるいは「嫌いだ」と言っているのに、じっと見つめていたら、「ほんとは好きなんだな」と思うでしょう(いわゆるツンデレ)。

矛盾しないメッセージを送っている場合、メラビアンの法則は成り立ちません。常識的に考えて、態度と言葉が一致していたら、言葉から得られる情報が一番多いと思いますよね。

2014年10月26日日曜日

セレンディピティ(201/365)

「セレンディピティ」は、思わぬものを偶然に発見する才能を意味します。

この曲は、幸せになりたい女の子が旅の途中で転んだ時、「痛いの痛いの飛んでいけ」というおまじないを教えてもらったことから始まります。

おまじないの効果があったので、偶然見つけた怪我をしたウサギに試したら、やっぱり効果があって、それが嬉しくて、誰かの痛みを治すことが目的になり、女の子の夢は、幸せになることから、幸せに気付いてもらうことになった、という話です(そして、その夢はかないました)。

この話で大事なことは、女の子の目的は変わったものの、結果として「幸せになる」という最初の目的は達成されていることです。

人間は、もともと自分の快楽より、人が喜んでいる姿を見ている方が楽しい性質を持っているようです(「大人って(118/365)」や「ACTION ~あなたが背中を押してくれたから~」で書いた通りです)。

思わぬものを偶然発見したけれど、結果としては当初の目標が達成されているのが面白いと思います。

旅に出て欲しいものを得るといえば、「オズの魔法使い」です。何度か映画やドラマになっていて、ラストは微妙に違うのですが、ストーリーは同じで、ドロシーという少女とともに、脳みそがない(だから考えることができない)カカシ、心のないブリキの木こり、勇気のないライオンとともに旅をする話です。

旅の途中、さまざまな困難なことがありますが、みんなで協力して切り抜けます。最終的に、オズの魔法使いから、粘土の脳、スポンジで作った心臓(英語では心と心臓は同じheartです)、勇気が出る薬と言われたオレンジジュースをもらいます。すべて偽物ですが、全員が旅の途中で、それぞれ欲しいものを手にれていたという話です。

『セレンディピティ』の女の子も、幸せになりたいと思いながら、当初の目的とは違う道に進みますが、結果として幸せになっています。

ちょっと寄り道をしていると思っても、最終的には思いがかなうという話じゃないかと思います。

そもそも、人間のキャリアは偶然の産物であるという説があります。これについては、別のブログで「【読書日記】路上シンガー宮崎奈穂子」という記事を書きました。その一部を抜粋します。


人間のキャリアの多くは偶然作られると言われる。目の前のことに全力で取り組み、できることをやっているうちにキャリアが自然と作られる。1つの目標に固執すると、かえってキャリア形成を阻害する。スタンフォード大学のクランボルツ氏はこれを「計画された偶発性理論」と呼んだ。

クランボルツ氏によると、予想しない偶然的な出来事を活かすには以下の5つの要素が必要だという。

  1. 好奇心
  2. 持続性
  3. 楽観性
  4. 柔軟性
  5. 冒険心(リスクテイキング)

面白いことに、宮崎奈穂子にはこれらの要素がすべて備わっている。彼女は「歌手になる」という目標を立て、一直線に進んでいったように見えるが、本書を読むと案外寄り道の多いことが分かる。小学生のときは、合唱部とブラスバンド部の両方に所属していた。どちらかを選びなさいと迫る母親に対して「両方やる」ときかなかったという(好奇心)。

中学では吹奏楽部に入り、肺活量を付けようとサックスを担当したかったのに、担当したのはパーカッション。しかも最初の半年はメトロノームに合わせて1日3時間机を叩き続けた。もともと「同じことを継続する習慣があった」というが、本意ではないことをこれだけ続けられるのは普通ではない(持続性)。

後になって「この経験が基礎的なリズム感を養うことができた」と振り返るわけだが、当時は「なんでこんなことやっているのだろう、選択を失敗した」と思ったこともあるに違いない。しかし、ここで「歌手になるには無駄な作業だ」と思って、1日30分しか練習しなければ本当の無駄になってしまったかもしれない。3時間やったからこそ役に立ったと言える。

高校では弾き語りができるようになりたくて、ギターをマスターするために軽音学部に入ろうとしたら、マンドリン部に誘われ、そこでクラシックギターを弾いていたという(ギターとマンドリンはセットで演奏されることが多い)。

こうして列挙してみると「歌手」という目標から微妙にずれていることが分かる。本人は大まじめだったと思うが、知らないうちに「目標にとらわれすぎない」という原則を満たしていたことが分かる。


路上シンガー宮崎奈穂子 武道館公演への軌跡 ~Birthday Eve~

2014年10月25日土曜日

笑う 泣く(200/365)

いろいろ難しいことを考えて、分からなくなるけど、結局の所「笑う」「泣く」の繰り返し。

そういえば、娯楽作品もだいたい「笑う」か「泣く」です。芸術作品には「考え込む」というのはありますが、エンターテイメント性の硬いものは「笑う」「泣く」のどちらかです。

犬は時々笑いますし、猫も(犬ほど分かりやすくありませんが)笑います。馬も笑いますね。

でも、「笑うためにストーリーを作る」のは人間だけのようです。

俗に「喜怒哀楽」と言いますが、喜びと楽しみは笑い、怒りと悲しみは泣きます。そう考えると、人間の感情は笑うことと泣くことに集約されるのかもしれません。

でも、笑いが多い方が楽しそうですが、親しい人が亡くなったときなど、ときには泣くことも必要かもしれません。

2014年10月24日金曜日

振り向かない(199/365)

自分では一所懸命やっているのだけど、どこかで逃げている。

私、変わりたいと思いながら
変わることを恐れていたんだ

今することがたくさんあって、毎日の仕事は頑張っているけど、長い目で見た場合に、その先はあるのかと思うことがあるでしょう。そういう歌なんだと思います。

ここに、壊れかけのテレビがあるとします。何かの接触が悪く、時々写らなくなります。軽く叩くと、一時的に回復してまた写るようになります。

この時、どういう風に叩けば、より確実に写るのかを練習する人がいます(たとえ話です)。でも、そこで頑張るよりは、中を開けて配線をチェックするなり、買い換えるなりする方が長い目で見たら得策です。

中を開くことで、壊れかけのテレビが、完全に壊れるかもしれません。新しいテレビを買うには費用もかかります。それでも、壊れかけのテレビは、ほとんど壊れているわけですし、もしかしたらいつかショートして火事を起こすかもしれません。

テレビが写ればいいと祈りながら毎日叩いてみるより、リスクをとったり、費用をかけて新しいテレビを買う方がずっと確実です。

そういう歌なんじゃないかな、と想像してみました。

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2014年10月23日木曜日

ほんとは ほんとは(198/365)

強いとか弱いとか(74/365)」は、「君は/私は強いから」「私は/君は弱いから」って簡単に言えるものじゃないよ、っていう歌でした。

この曲は「あなたは強い」って言われるけど、本当は逃げ出しそうな自分を必死で引き留めているという歌です。

ちょっと分からないのは途中にある

人の心の痛みが分かるには
自分が痛みを経験することだと
昔から言われるこの言葉もきっと
腑に落ちるには経験しかないんだ

です。

あなたは私のことを「強いね」って言うけど、
あなたは経験していないから、私の気持ちは分からないでしょう

という意味なのか、あるいは

あなたは私のことを「強い」と思うことで、自分の弱さを知って傷つく
そのことを私は気付かなかった

という意味の、どちらでしょう。

もっとも、どちらであっても生き方は大して変わりません。

小説家の庄司薫が、長編評論『狼なんか怖くない』でこんなことを書いています。

美人ちゃんは、美人というだけで人を傷つける

美人かどうかは持って生まれた要素が強く、本人の責任ではありません(美人の素質を生かすかどうかは本人の努力ですが)。けれども、他の人から見ると「あの人は美人だから」とねたみの対象になり、「それに引き換え私は」と(勝手に)傷ついてしまうという話です。

じゃあ、生きていても人を傷つけるだけだから、自殺しようと思っても、「他人を傷つけるのを恐れて自殺する」ということ自体が美談になり、結果として他の人を傷つける。しかも、死んでしまった以上、償うことすらできないという事態になってしまいます。

庄司薫の結論はこうです。

成長の過程で他者を傷つけたとしても、成長の結果で恩返しをすれば良い。
すれば良い、というより、それしか方法が無い。

人の痛みが分からず、人を傷つけてしまった場合、その傷を癒やせるくらい大物になって恩返しをするということです。

だからといって、積極的に他者を傷つけていいというわけではありませんが、確かに他に方法はないと思います。

2014年10月22日水曜日

今この場所で学ぶべきもの(197/365)

宮崎奈穂子さんにしては珍しい調の曲です。歌詞のストーリーは以下の通りです。

  • 努力しているのに、思うように成長できない
  • 今この場所での努力が大切
  • 自分で感じられなくても、環境が変わったとき、自分の成長を実感できる
  • 今ここですべきこと、出会うべき人がいる
  • タイミングは予測できないから、常に準備しておこう

今まで、当たり前だと思っていたことが、実は並外れた能力だったということはあります。ある環境では当たり前の能力が、別の場で重宝される経験を持つ人も多いでしょう。「私なんて」と謙遜するのは必ずしも美徳ではありません。

先日、宮崎奈穂子さんのずいぶん古い動画を見つけました。予想に反して大変下手くそでした。本人の名誉のため、どこで発見したかは書きません。

私が出会ったときは、路上ミュージシャンとしては上手な方だったと思いますが、昔のライブの動画を見ていると、今の方がずっと上手くなっていることが分かります。

特に、武道館コンサート以降の進歩が著しいという評判です。

毎日のように曲を聞いていると分からないことでも、時間が経つと進歩が分かることもあります。だから、毎日の積み重ねが大切だという話です。

そして、タイミングが予測できないというのもその通りで、『歌・こよみ365完全版』には「タイミングの神様」という曲もあるくらいです。

もっとも、いつ起きるか分からないタイミングのために、毎日準備するというのは、なかなかできることではないのですが。

2014年10月21日火曜日

北空知の風の中(196/365)

『歌・こよみ365完全版』17枚目の最初の曲です。どうやら、仕事をテーマにしているようです。この歌はあまり仕事っぽくありませんが、調べてみるとしっかりしたお仕事でした。

タイトルの通り、北空知(きたそらち)の歌です。私の好きなメロディラインで、ゆっくりしたリズムで地声から裏声に切り替わるところが素敵です。

北空知は北海道の地域で、深川市などが含まれます。北海道の地域区分は、他の都道府県と違うのでしばしば混乱します。

学校で使う地図(検定済教科書)では「支庁」という区分を習いましたが、日常的にはあまり使われていないそうです。しかも、さっき調べたら「支庁」は「振興局」に変わってました。北空知は、空知総合振興局に所属するようです(振興局と総合振興局の違いもよく分かりません)。

地理的には、札幌と旭川の中間にあり、石狩平野の一部を含むそうです(空知総合振興局は石狩振興局と隣接しています)。

北空知には、深川市があり、深川市と言えば深川米です。そして、深川米といえばアイドルユニット乃木坂46の深川麻衣。2012年に、JAきたそらちが深川米のPRに起用したそうです。

このブログを読んでいる数人の方ならお気づきでしょう。この曲も北海道米つながりでできたようです。詳しくは「ななつの星に願いを込めて」をお読みください。

この曲には、北空知の観賞用植物が登場します。

最後は「北空知の風の中 育てられたお花は」で始まるフレーズが繰り返されるので、どうやら「北育ち元気村」の仕事を扱った歌のようです。

最初聞いたときは、「スターチス」は北空知に自生しているのかと思いましたが、「ハロウィンのかぼちゃ」というのがどうも不自然で、検索したら以上のことが分かりました。

前に書いた「苺一愛(いちごいちえ)」では、歌詞の不自然さに気付きながら、検索をしなかったのですが、読者の方から指摘していただきました。

このブログのページビューは、記事あたり5人くらいなので、読んでいる方から指摘されることは少ないかと思います。ちょっとでも不自然に思ったら検索するつもりです。

Limonium imbricatum
▲スターチス(観賞用に出荷されるものとはちょっと違う感じがします)
呼称変更が行われ、植物学的にはスターチスではなくリモニウムと呼ばれることが多いそうです。