珍しい家族の歌。
サビはこんな感じです。
家に帰ろう 帰りを待っている人がいる
何に変えても 守るべきものが僕にはある
シンプルな詞なんですが、メロディと合わせて心に残る曲です。宮崎奈穂子さんは独身なので(たぶんw)、恋の歌はあっても、両親や子供、それも赤ん坊以外の家庭の歌はほとんどありません。
「歌・こよみ365」に寄せられたエピソードが元になっているのでしょう。こういう曲ができたのを見ると、いいプロジェクトだったと思います。
中にこんなフレーズがあります。
学生時代のような 甘酸っぱい恋じゃなくて
昔、心理学の先生に聞いた話では、恋愛感情の持続期間は3ヶ月から3年だそうです。物事に飽きるまでの期間を、俗に「3日、3月、3年(みっか、みつき、さんねん)」と言いますが、恋愛にもあてはまるようです(3日っていうのは極端ですが、ワンナイトラブってこともあります。
3年過ぎたらどうなるかというと、「恋愛」から「家族愛」に移るそうです。逆に、ここで家族愛に変わらないと関係を継続できないとか。
古代ギリシャ語では、愛に4種類あったそうです。その後、キリスト教の影響で意味が変わったらしいのですが、キリスト教的分類の方が有名なのでこちらを書いておきます(新約聖書がギリシャ語で書かれています)。
- エロス(性愛)…男女の愛
- フィリア(隣人愛)…友情を含む一般的な愛
- ストルゲー(家族愛)…家族間の愛
- アガペー(神の愛)…無償で完全な愛。「神は愛です」の愛(ヨハネによる福音書)
でも「あなたの隣人(となりびと)を愛せ」の愛(マタイによる福音書)は、アガペーなんだそうです。へえ。中途半端な解説ですみません。
アーティストに対するファンの思いはなんでしょうね。ストルゲーじゃないのはもちろん、エロスでもないですね。ときどき、エロスを感じる人もいるようですが、かなり危ない感じです。アガペーでもないですね。そんな完全な愛でもないです。やはりフィリアっていうところでしょうか。
ちなみに米国独立の舞台となった「フィラデルフィア(Philadelphia)」は「きょうだい愛の都市」の意味だそうです。へえ。ピューリタンらしい命名です。
と思ったら、命名したのはクエーカー教徒で、プロテスタントとはちょっと違うそうです。クエーカーは外部からの呼称で、当事者たちは「Friends」と呼ぶそうです。これがフィラデルフィアの直接の由来ですね。ただし、もともとキリスト教では信者間を「きょうだい」と呼ぶことが多く、聖書にも「きょうだいたちよ」という呼びかけが頻繁に登場します。