2014年4月29日火曜日

見上げた空(20/365)

以前のエントリ記事「見上げた空」をベースに、若干の修正を加えました。

アルバム「歌・こよみ365~Real Intention~」では、「生きる力Part 2」の次に収録されています。歌詞に「生きる力」という言葉が登場するなど、影響が見られます。そういえば、ゆとり教育に代わる学習指導要綱のキャッチフレーズが「生きる力」です。

ゆとり教育は、ある学習塾が行なった「ゆとり教育ではこんなことも習わないから塾へ行かそう」というキャンペーンが功を奏し、多くの誤解があります。

「円周率は3」は、正確には「手計算で概算する場合は3でも良い」です。円周率を習う段階で、概数を習っていないため、いちいち3.14で計算するのは大変です。そもそも、日常的に円周率を使うケース、たとえばパイプを通す穴を開けたいとき直径をどれくらいにすればいいかとか、そういう場合は確かに3で十分です。

大学1年生のとき、実験で測定値を元に結果を試算する必要がありました。友人が、円周率を3.14で計算していたら指導教官に「円周率は(測定精度と計算の手間を考えたら)3に決まってるやろ」と笑われたくらいです。

「台形の面積を求める公式を教えない」というのも、ちょっとニュアンスが違います。学習指導要綱には「同じ台形を平面に敷き詰める」ことを取り上げています。台形を平面に敷き詰めるには、上下逆にして平行四辺形を作ります。平行四辺形の面積を求める公式は扱うため、台形の面積は簡単に計算できます。

台形の公式は、円周率に比べると日常的に使うことは少ないため、これで十分でしょう。そもそも台形の面積の公式が、なぜそうなっているか理解できている人はどれくらいいるでしょう。

台形

間違ったプロパガンダが先行して不憫な話です。

この曲には「スマホの中に答えはない」「検索しても教えてくれない」という言葉が出てきますが、実は皆さん、それほど検索をしてはいないようです。検索すれば「ゆとり教育で円周率は3と教える」のはウソだとすぐに分かるのですが、検索した人はほとんどいませんよね。

検索はともかく、最も印象的なフレーズがこれです。

だけど今を幸せか不幸せか 決めるのは自分

宮崎奈穂子さんの曲には、自分らしさを求め、悩む姿がよく出てきますが、自分らしいかどうかは自分で決めればいいのではないでしょうか。

0 件のコメント:

コメントを投稿