人生のいらないものリスト
- 大きな宝石
- 大きなお家
- 豪華なディナー
- 誰かに自慢するための人生
語呂の問題もあるのでしょうが、「小さな宝石」「小さなお家」「楽しいディナー」は欲しいところですね。
アクセサリーは心を豊かにしてくれるでしょうし、気の置けない人とのディナーは生活の糧でしょう。そして、何より「自分に自慢できる人生」が大事です。
このあと、歌詞は
ああ 望むのは「ありたい自分」になること
と続きます。メロディーも変化し、美しいファルセットで歌われます。この曲のクライマックスですね。
ところで、「歌・こよみ365」には、「なりたい自分」「ありたい自分」とおいう言葉が多く登場します。一度数えてみたいくらいです。
2012年までのアルバムには「なりたい自分」よりも「存在意義」の方が多かったように思います。他の人の作詞曲を含めるかどうかは難しいところですが、カバーではなく提供曲なので、一緒に考えてもいいでしょう。
「存在意義」は、言葉として硬いというのもあるでしょうが、私は2012年以前と2013年以降の考え方が出ているように思います。
通常「存在意義」というのは、他者に必要とされることを意味します。一方「ありたい自分」の主体はあくまでも自分であり、他者を必要としません。
もちろん、実際には「ありたい自分」の要素として「他の人に役に立ちたい」という欲求は含まれるでしょうが、主体は自分自身です。
人の目を気にせず、自分の良心に従って行動すれば、結果として世の中の役に立つということでしょうか。
ちなみに、中国の古典「論語」には
五十にして天命を知る
六十にして耳順(耳にしたがう)
七十にして心の欲する所に従えども矩を踰えず(のりをこえず)
とあります。
「耳従」は、「素直に人の言うことに従う」こと、「矩を踰えず 」は「規範を逸脱しない」ことだそうです。
宮崎奈穂子さん、21歳にして路上ライブを通して歌を届けるという天命を知り、26歳にしてさまざまな忠告や苦情があっても耳にしたがい、27歳にして矩を踰えない境地に達したようです。
【追記】
そういえばデビュー曲「優しい青」には「なりたい自分になるまで」という歌詞がありました。
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