女性にとって、美醜は人生の大問題のようです。
確かに、美人は美人だというだけでモテます。それはもうどうしようもない事実です。そして「美人」は、基本的に女性にしか使わず、男性に対応する言葉はありません。こういう用語は「欠性対立」と呼び、差別的な発想が根底にある確率が非常に高いとされています(もちろん「妊婦」のように、原理的に男性があり得ない言葉もあります)。
最近は「イケメン」という言葉が使われ、美人の対応語ということになっていますが、「美人」が女性人口の50%くらいを指すのに対して(私の基準です)、「イケメン」は男性人口の1%くらいしか指さない(私の基準です)のではないでしょうか。父と母、叔父と叔母、弟と妹などはほぼ半々であるのに対して、大きな差があります。
ただ、美人かどうかはその人の長所のひとつではありますが、唯一の基準ではありません。他にも多くの評価基準があります。
男性の場合は、価値基準が多様化しており、顔が悪くても、スポートをしている姿がかっこいいとか、話が面白いとか、さまざまな要素があります。
映画「私をスキーに連れてって」で、「あなたがモテるのはスキー場だけ」と言われますが、原田知世と結ばれますし、実は原田知世と仲を取り持つ女性も昔からその男性を好きだったことが示唆されます。スポーツ選手と結婚する女優というのはよくある話です。
また、決して美形とは言えないコメディアンが美人女優と結婚する例もたくさんあります。明石家さんまは、今でこそ女性に人気がありますが、デビューした頃は特別な芸もないし、美形でもなく、「その他大勢」扱いでしたが、トーク番組に出るようになってからブレークしています。
女性に対しても、単一の価値観で評価する時代は、本当はもう終わっています。ちょっと気の利いた男性は、美醜で彼女を選ぶことはありません。そりゃ、美人ちゃんがいればお近づきになりたいと思いますが、それだけが評価基準というわけではないんです。
大人になれば、そういうことがちょっとは分かるかもしれません。分からない人は相変わらず悩んでいるようです。化粧技術の駆使くらいで留まればいいんですが、美容整形を病的に繰り返すようになると深刻です(美容整形そのものを否定するわけではありません)。
この歌では、きちんと向き合えたようです。
ごめんね 大人の私も 美人とは言えないし
今もまだ 比べては 悩んだりする毎日です
だけと毎日がちゃんと意味あるものになってる
夢に向かって歩けてる
だから、もう 悩まないでいいよ
ちなみに、すべてのパーツを「美しい」で構成した顔写真は、確かに美人だけど、特別な魅力は感じないそうです。
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