2014年7月13日日曜日

あの日の私へ(95/365)

先日、同僚と話をしていて、就職面接の話になりました。

挫折した経験を教えてください

という質問は割と定番らしいですね。

挫折した経験のある方が人間的に大きいという理屈らしいですが、何が挫折かは主観的なものですし、同じ挫折でも、次からがんばろうと思う人と、失敗しないように何もしないでおこうという人がいます。

挫折というのはリスクです。一般にリスク策には4種類あるとされています。

  • 低減…何らかの対策をしてリスクをなくすか、被害を最小限に抑える
  • 転嫁…保険などを使って、第三者の助けを借りる
  • 回避…リスクのありそうなことはしない
  • 保有…リスクを承知で何もしない

たとえば「朝寝坊」というリスクには以下のような対処があります。

  • 低減…目覚まし時計を2つ用意する
  • 転嫁…友人にモーニングコールを依頼する
  • 回避…朝に仕事を入れない
  • 保有…何もしない(寝過ごしたときの連絡先を控えておく)

前に失敗したから何もしないというのは、立派なリスク対策(回避)です。

面接官の聞きたいのは、挫折のあとの対策でしょうが、それにしても挫折の種類によって違うでしょうから、こんな質問をしても意味がありません。

もっとおかしいのは、自分の経験を答えると

そんなのは挫折じゃない

と言うそうです。

人の意見を、それも自分から聞いておきながら、いきなり否定するなんて、コミュニケーションの基本がなってませんね。そういう会社には入らない方がいいと思います。

この曲は、挫折経験が2つ出てきます。1つは好きな人に告白したこと、もう1つは就職活動がうまくいかなかったことです。

今思えば、これが成長のきっかけだという歌なんですが、面接官か聞いたら「それは挫折じゃない」と言うでしょうね。

同じ経験でも、何を学ぶかは人によって違います。他人から見て些細なことでも、本人にとっては大きなことかもしれませんし、本人にとって些細なことであっても大きな成長が得られることもあります。

宮崎奈穂子さんが、武道館コンサートを控えて「CDシングル50日で5,000枚」の目標を達成できなかったとき、それは激しく落ち込んでいらっしゃったようです。そこからの立ち直りが、武道館の成功につながったことは当時のファンなら誰でも知っています。

一般的に見ると、単に営業目標を達成できなかっただけです。会社によって、部署によって、また個人によって、あるいは時期によって営業目標の重みは違いますが、そこまで落ち込む必要もないのではと思います。でも、当時の宮崎奈穂子さんにとっては大きなことだったのでしょう。

同じ経験をしても、多くのことが学べる人間になりたいものです。

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