2014年6月6日金曜日

まあるい気持ち(58/365)

まあるい気持ち」の再掲です。

「歌・こよみ365」は特にそうなんですが、宮崎奈穂子さんの歌詞は割に散文的なものがたくさんあります。特に、武道館コンサート以降にその傾向が強いように思います。

そこがストレートに心を打つわけですが、表現が強すぎてあまり好きではないという人もいます。

この曲は、寂しい気持ちを歌いつつ、でも、あまり具体的にならない、絶妙な歌詞になっています。

それにしても、こういう歌詞が、何か具体的なエピソードから出てきたということに驚きます。たぶん、これはもうエピソード主と宮崎奈穂子さんにしか分からない内容なんじゃないかと思います。

断片的にはなんとなく分かる部分もあります。ちょっと引用してみましょう(各行は連続している歌詞ではありません)。

なんだか いろいろ うまくは いかない
誰かに 会いたい 誰にも 言えない
電話を かけたい 勇気が 出せない

よく分からないんですが、最後は落ち着いたようです。

まんまる 満月 見てたら なんだか
私も まあるい 気持ちに なれそう

良かったですね。

曲の方は、ちょっと変わったエンディングで、メロディが最後でふっと消えます。
ちょうど村上春樹の小説みたいです(って通じるかどうか分かりませんが)。

ついでに、歌詞も切ってしまって「まあるい 気持ちに」でメロディと一緒に切ってしまっても前衛的で良かったかなと思います。

『路上から武道館へ』に代表される、ストレートな表現ではありませんが、今までにない、なかなか面白い曲で、静かに心に残る曲です。

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